レコードID
RB00023006
言語
日本語
著者
鍋島閑叟
参照形
鍋島, 直正
内容記述
一樹寒梅老倔強 孤芳猶自傲風霜 山中未遂平生志 却向人間放暗香 これは寒梅を詠じたものであるが「鍋島閑叟」(中村郁一著)には「無題」として「一樹寒梅老倔強、任他世上目疎狂、平生未遂山中志、却向京城放暗香」と更訂されてゐる。薩長土に遅れて明治元年二月末、入京した佐賀藩の立場と矜持とは、この一篇の詩に依ても之を見ることが出來やう。閑叟、名は直正、愼庵と號し、佐賀の奮藩主である。幼にして詩作を古賀穀堂に學び、長じて永山二水、草場佩川等と相唱和し、和歌は古川松根と常に吟詠を共にした。その詩趣の豊かにして滾々として盡きざる渓泉の如きものがあるのは洵に所以ありと言ふべきである。嘉永初年以後、外舶渡來の爲め、海岸警備策を建言して、長崎警衛に盡力し、幕府の大政返上に際しては公武の間に竭す所が多かつた。維新後、議定職開拓長官に累仕したが、明治四年正月薨去した。年五十八。(出典:『尊攘遺芳』)
注記
屏風張交
尊攘遺芳No.78
「一樹寒梅老倔強」
リストNO
屏風No.773
所蔵
京都大学附属図書館 Main Library, Kyoto University
コレクション
サブコレクション
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